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【今日のトリビア】水質が良いと病気になってしまう淡水魚がいる

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淡水魚にはカラムナリス病という細菌による感染症があり、鯉や鰻の養殖でも甚大な被害を及ぼすことが知られている。

カラムナリス症

フレキシバクター・カラムナリス菌の感染により起こるもので、グラム陰性の細菌です。この細菌は1922年に米国で発見されていて、魚の筋肉に侵入する事が確認されたのは1953年であります。日本では1966年に水槽飼育のドジョウから発見されています。外部寄生性細菌に基ずくものとされていますが水槽内には常在しているかも知れません。健全な鰓には入り込まないのですが傷ついた所から入ってきます。
鰓、各鰭、口唇、皮膚に感染し淡水魚に多いのですが、希に汽水魚でも見られています。菌体は4~8X0.5~0.7ミクロンの大きさです。

Aqualium Clinic

 

中でも、ドジョウの場合被害が深刻で、この病気に感染するとほとんど死んでしまうという。

近頃めっきり姿が減ったドジョウ。スーパーなどで販売されているものは海外産が多い。

近頃めっきり姿が減ったドジョウ。スーパーなどで販売されているものは海外産が多い。

 農薬や化学肥料のせいで、すっかり姿を見せなくなった動物の代表格がドジョウ。泥の中に潜り、汚いところでも平気で棲める、割と丈夫な魚ですが、不思議なことに汚い所にいるドジョウをきれいな水で飼うと、病気になってしまうことがあります。
 カラムナリス病と言って、体のあちこちが白くはげたようになり、エラが腐ったようになって死んでしまうのです。

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東京大学農学部において行われた研究によると、ドジョウはカラムナリス病が非常に強く、カラムナリス病を避けるために適した環境を好むとのこと。

カラムナリス病は、酸素を多く含み、汚れの少なく、他の菌が少ない環境を好むという。
そのため、ドジョウは敢えて酸素が少なく、汚れが多く、他の菌が多い場所である泥の中を好むようだ。

 

ドジョウのカラムナリス病について

いかなる要因がどのように働いているか未だ明らかではないが,環境水の変化が病原菌の増殖を阻害していることが まず第一に考えられる。
それは本病の病原菌が非常に好気性であり,また,有機物含量の比較的少い培地を要求し,かつ,他菌との競合に弱いた めに,止水や時間の経った循環水槽が本菌の増殖にとって不適な環境であろうと推定されるからである。
Snieszko11)は 鮭鱒孵化場に発生する鰓病が密植のもたらす酸素欠乏と,魚の排泄物による水質悪化に起因すると述 べているが,筆者等は,密殖が感染の機会を増すことによって疾病の激化を促すことはあっても,酸素欠乏や排泄物による水質悪化は,少くともドジョウの場合,むしろ発病を抑制すると考える。

(論文)魚病研究 Vol.1 No.2
若林久嗣東京大学名誉教授
江草周三東京大学名誉教授

 

ただし、水質悪化がドジョウにとって良いとされていても、農薬や化学肥料などによってドジョウは減少しているという。

 

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