世界一まずいカップラーメンを現役オーナーシェフに無理やり食べさせてみた!

“ちょい足し”でなんとかなる!?

ト「まずは誰もが思いつくトマトベースのままのアレンジをしてみますか」

――どうしたら美味しくなるのか想像もできませんが……

ト「クレイジーソルトで塩味とハーブの香りを足し、オリーブオイルでコクをプラス。そして、タバスコで酸味の上書きをします。」

――なるほど、トマト料理にいかにも使いそうな食材です

ト「では食べてみます」

――どうですか?

ト「まだまずいです」

ト「ビーフエキスが入ってないに等しい味なので、うま味がまったく足りない。スープにも麺にもうま味がないので、そこにいくら味を足したところで奥行きのある味わいにはなりません。」

――つまり、元が根本的にダメだと……。

ト「でも青臭い酸味が消えただけマシになりました。味見して現れた図形はこんな形です。」

――お、少し整ってきましたか?

ト「かなりマシにはなりましたが、高さは足りてないです。数値化するとこんな感じです。」

――ギブアップします?

ト「いえ、まだまだ!これで限界だと思われても困ります!」

ついにシェフ渾身の力作が!

ト「実は秘策があります。」

――ほほー。秘策ってなんですか?

ト「東京の創作和食の店“三田ばさら”の『トマトすき焼き』です。」

トマトすき焼き(三田ばさら)

――まさか……!?

ト「そうです。すき焼き風のつけ麺に変えてしまおうという魂胆です!!」

――なんと大胆な……

キツイ酸味のカップ麺にこんな材料で本当になんとかなるのか!?

ト「すき焼きの割下には昆布や鰹、大豆といったうま味成分がたくさん含まれています。その割下を温めスープに加えることでスープと麺両方にうま味をもたせます。」

――なるほど、確かにすき焼きのタレには塩気も甘みも旨味も凝縮してますね!

ト「そのまま食べるとちょっと濃いなってぐらい割下を入れないと麺にうま味をつけられないので、多少濃い目のスープに仕上げます。」

――それにしても、とてもラーメンに入れるトッピングとは思えない調味料です。

ト「その味の角をとってくれるのが緩和剤である溶き卵です。」

強烈な酸味を和らげる溶き卵

ト「すき焼きのように、溶き卵を絡めて食べます。」

――ちょっとズルくないです?

ト「全部食べるからには何でもやります!」

――気になる肝心の味は!?

ト「正直かなり美味しいです!!」

――世界一まずいのカップ麺を本当に美味しくしてしまったのか……

ト「割下ベースのスープにつかった麺を溶き卵でコーティングして食べる作業は、新しいつけ麺とも呼べるかもしれません。」

――聞いただけでうまそう……ちょっと食べさせてください!

ト「まずい状態で食べてくれたらいいですよ」

――それはちょっと……

ト「トマトの酸味とかすかなビーフエキスを感じる商品だったので、まさにトマトすき焼きにアレンジするために生まれてきたカップラーメンといえるかもしれません!」

――(絶対発売元はそう思ってないだろうなぁ……)

ト「現れた図形はこんな形です。高さも丸みも充分です!」

――おお、綺麗なドーム型に!

ト「数値化するとこんな感じです。」

――すごい。全然違う。

ト「我ながらほぼ完璧なアレンジだと思います!」

シェフはすごい。

あの酸味だけが強かったラーメンを、見事美味しくしてくれたトモカン氏。
それにしても、カップラーメンにすき焼きのタレを入れ、溶き卵でつけ麺にしてしまうなんて、普通なら絶対思いつかないような驚きの組み合わせを思いついたところはさすがシェフである。

最も心に残っているのは、「純粋にひとつのカップラーメンとして食べたくなる味になった」という言葉。この後私もアレンジしたものを食べてみたのだが、元の味を活かしつつすき焼きのタレの甘みと旨味が加わり、溶き卵によってボソボソだった麺が食べやすく、強烈な酸味もさわやかで良いアクセントに変化してしまった!

さすがにそのままではスープを飲むのは酸味が強すぎるのだが、溶き卵を1個分残りのスープに入れることで、おいしく飲みきることができる。

もちろん完食。あの強烈な酸味のスープにも溶き卵を入れると、完飲することができた。

世界一まずいカップ麺とトマトすき焼き風つけ麺、1杯で2度楽しめるTop Noodleを、一生に一度くらい試してみてはいかがだろうか。

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